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2024.8.25開催「”憧れるのをやめましょう” ~自分らしく豊かに生きる『抑うつポジション』の極意~」<Zoom>  [2024年08月14日]
2024年8月25日開催
”憧れるのをやめましょう”
 ~自分らしく豊かに生きる『抑うつポジション』の極意~」<Zoom>
主催:インスティテュート・オブ・プロフェッショナル・サイコセラピー(IPP)
 
●このような方へお薦め
カウンセリング・セラピーのスキルをUpしたい方
自己一致、自分軸、自己肯定、理想化などの知識を深めたい方
 
プロセスワークの日本の第一人者である富士見ユキオ先生と岸原千雅子先生が開催する専門家向けのセミナーのご紹介です。
心理臨床のスキルUpを考えている方にはお薦めのセミナーです。
 
参加を希望される方は、直接主催者へご連絡ください。※ご参加を希望される方は必ず詳細をご確認ください。
 
_____
       主催者からのメッセージ   _____
 
1)「憧れるのをやめましょう!」
これは、2023年WBC決勝戦の前に、大谷翔平選手が、チームメイトに伝えた言葉です。
「憧れるのをやめましょう」は、実はセラピーにとっても、大変重要なテーマです。
 
なぜなら、それは、私たちが健康な主体を育成するうえで、不可欠だからです。
私たちが素面(しらふ)で、手ごたえや現実感、自己一致感のある日々を過ごすうえで、欠かせないポイントであるためです。
「自分軸」を築くために、必要だからです。
 
2)自己心理学の創始者H.コフートは、私たちが健康な主体性を確立するうえで、憧れを持つことのできる対象、すなわち「理想化対象」が不可欠だ、と考えました。
理想化対象は「父性的」なもので、「北極星」などにたとえられます。
北極星のように行く先を照らす、指針や目指すべきものがあってこそ、私たちの健康な主体性が育つ、というのです。
(注:父性は父親だけが持っているものではありません。女性・男性を問わず、その性質の種は、誰にでも備わっています。一方で、父性の欠落した父親は少なくありません)
 
3)健康な主体(=「私」)の土台は、子ども時代に築かれますが、理想化対象イメージを担ってくれる親/大人がいない、あるいは、いたとしても質が良くないと、私たちの主体性の土台は、弱かったり、もろかったり、傷ついたりしかねません。
土台の脆弱な人は、それを補うために、「極端」な理想化対象を心にイメージし、その極端なイメージを、「誰か/他者」におっかぶせる(=投影する)ということを、たびたびします。
 
4)セラピーでよく起きる転移(セラピストへの投影)に、セラピストの「神格化」があります。
この場合、クライエントは極端な理想イメージを、セラピストに重ねています。
そこには、クライエントの子ども時代に、心から尊敬できる理想的な大人がいなかったため、セラピストに極端な理想化イメージを重ねずにいられない、ということがあったりします。
 
あるいは、一応その大人はいたけれど、何らかの理由でその人を喪失して、心にトラウマ(傷つき)を負っている。
その傷つきを補うために、セラピストを神格化している場合もあります。
 
5)あなたは、理想化できる大人のいないことが、心の主体性の土台作りのトラウマになることを、ご存知ですか?
心の土台は、幼少期の母親との関係で育成されると思われがちです。
それは間違いではありません。しかしその一方で、理想化される大人、父性、北極星の欠如も、心の傷つきや脆弱さにつながります。
 
6)子どもは、理想的な人に、自分の人生(の方向性)を導いてもらいたいという欲求を、心に抱きます。
それがかなわず、心に傷を抱えたクライエントが、神格化できるセラピストに「味方」になってもらい、「安心・安全」を提供してもらいたい、という切なる思いを潜伏させていたりします。
「神イメージ」に、100%の承認をもらったり、絶対的な保障を得たりすることを、渇望するためです。
 
7)コフートによると、理想化対象あるいは北極星のないクライエントは、人生に「目標、目的、意味」を抱くことができません。
そうしたクライエントとのセラピーでは、セラピストには、クライエントから向けられる、クライエントが望む通りの極端な理想化イメージ(=転移)を、一定期間、「あえて」引き受けること、その度量や寛容さが求められます。
 
8)が、セラピーが進展し、クライエントに力がつくと、抱いていた理想化イメージは、幻想/妄想に過ぎなかった、とわかる瞬間が、「必ず」やって来ます。
それを、コフートは「変容性内在化」、M.クラインは「抑うつポジション」、D.W.ウィニコットは「脱錯覚/脱幻想」、と呼びました。
そこで明らかになるのは、
(a)セラピストは、理想的なイメージとは異なる、(単なる)人間に過ぎない、という気づきです。
また、
(b)理想的イメージは、主体性の土台の脆弱さをカバーする補償的役割を担っていたとはいえ、『そのイメージ自体』が、幻想、妄想、錯覚、絵にかいた餅(もち)であった、という洞察です。
 
9)(a)や(b)の経験を通じて、私たちは、「憧れるのをやめましょう」の、心理学的意味を、把握することができます。
それは、極端な理想的イメージを、《喪失》する瞬間です。
しかし、《喪失》は、理想的イメージのエッセンスを、「ほどよく/適切に」、心に《消化、吸収し、内面化》する機会でもあります。
それは、私たちの主体性に背骨をもたらし、心の健康な土台を育成します。
心に縦次元が生まれ、しっかりと大地に根を張り、伸びて成長していく軸となります。
 
10)が、そのプロセスには、衝撃や驚愕、痛み/悼み、悲しみ/哀しみが、伴います。
理想イメージ、すなわち幻想や妄想がはがれて、現実や真実に目が開かれる体験、醒めて素面になる経験は、大変な苦痛を伴います。
W.ビオンは、それを「破局/破滅の瞬間」と称し、フェミニストでユング派のポリーヤング・エイゼンドラスは「健康なトラウマ体験」と述べました。
 
11)苦痛を伴う目覚め(waking up)を回避する人は、誰か/相手に「憧れ」続けます。
なぜなら、現実、真実を見ることに耐えられないからです。
素面になるのに不可欠な、健康な主体性が、十分に育っていないためです。
 
12)すると、自分の極端な理想的イメージをかなえてくれない相手(側)を、ディスったり、なじったり、見下したり、否定したりします。
たとえば、
セラピストは、自分の思っていた「先生(グル、師匠)イメージ」とは違った、
彼女は、自分の期待していた「カワイイお姫様」ではなかった、騙された、
彼は、「王子様」のはずだったのに、裏切られた、
せっかく産んだ子どもは、「ハズレ」だった、
などと他罰的になります。
 
13)自分の持つ極端なイメージ=「幻想、妄想」や、極端な理想イメージを抱く自分の「心の未熟さ」に目を向けるのではなく、相手(側)に責任を転嫁(てんか)します。
その背景には、他人をディスる『過酷な超自我』が潜みます。
その過酷な超自我は、他人だけでなく、実は、「自分自身」をもたびたびなじり、見下し、否定します。
そのため、たびたび深く落ち込みます。
 
極端な理想化は、「憧れ」と、(憧れのかなわないことによる)「落ち込み」とを、繰り返し、経験させます。
憧れと落ち込みは、共に大変リアルな経験ですが、両方とも現実を見(られ)ない、幻想/妄想からくるものです。
(どういうことか、セミナーでお伝えします)
 
14)芸事、職人、武道の世界には「守破離(しゅはり)」という言葉があります。
修行における、師匠や流派の教えおよび型(これらは北極星ですが)を①「守る」時期、その教えや型を②「破る」時期、教えや型から③「離れる」時期、の3段階を指した言葉です。
「憧れる」をやめ(られ)ない人は、「破る」こと、そして特に「離れる」ことは、できません。
「憧れ」(=師匠や流派の教えや型)を、「守る」だけです。
こうすると、「技術」は磨かれても、「心」は成長せず、修行が行き詰ってしまいます。
健康な心または健康な主体性=「自分軸」が、確立されていないためです。
 
15)技術は身についている一方で、心が成長していないと、(自ら、無意識裡に)「破」や「離」を回避したり、拒絶したりしかねません。
また、たとえば成功したいと願いながら、相手を憧れ、リスペクトし過ぎると、能力の発揮を、自ら抑制/抑圧しかねません。
その点を、大谷選手は、チームメイトに警告したのだと思います。
「技術力は十分にあるのだから、アメリカ人大リーガーに憧れることで、へりくだったり、自分の能力を抑えることをしないようにしよう。
そうではなく、その相手を超えて上を目指そう。
自分たちらしく力を発揮しよう!」と伝えることで、仲間を鼓舞し、励ましたのだと思います。
 
16)「憧れる」のはやめ、師匠や流派の教えと型を「破り」「離れる」ことは、野球だけでなく、セラピー、コーチング、コンサルティングなどの領域で、私たちが真に腕を磨き、腕を上げるための重要な鍵です。
あなたは、本当の実力を身につけたいですか?
その鍵は、あなたの健康な主体性の育成です。
 
17)健康な主体は、あなたが、あなたのパートナーを、素面で、ありのまま見るのを後押しします。
その時あなたは、あなたのパートナーに無意識的に向けていた極端な自分の見方(=投影)や、その投影を行っていた自分の姿が見え始めるでしょう。
この心の経験は、あなたとパートナーとが、(幻想/妄想をベースとするのではない)現実に根差した、素面で豊かな関係を築くのを可能にします。
あなたと子どもや家族、友人、知人との関係も、良好になるでしょう。
 
18)その時、あなたの人生の目的、目標、意味も明らかになるでしょう。
なぜならあなたの内面に、質のいい「父性」が育ち始めているからです。
その糸口が、「憧れるのをやめること」へのまなざしです。
 
19)セミナーでは「”憧れるのはやめましょう”~自分らしく豊かに生きる『抑うつポジション』の極意~」にご関心のあるセラピスト、カウンセラー、コーチ、ケースワーカー、医師、看護師、保健師、ボディワーカー、コンサルタント、ファミリービジネスの専門家の方、そして一般の方、初心者の方のご参加をお待ちしています。
 
 
※当日セミナーにご参加できない方は、USBと資料の形でセミナー内容をご購入いただけます。
※データのダウンロードにて、音声&資料をご購入いただくことも可能です。
※SNSなどを通じて、お知り合いの方に、このセミナーをご紹介いただけると幸いです。   

【開催日時】2024年8月25日(日)10:00~17:00 開場:9:50
  
【開催方法】zoomオンライン会議での開催になります
(参加お申し込みの方に詳細をお伝えします)
 
ご自宅のPCやタブレット、スマートフォンなどからのオンラインでの受講が可能です。
※zoomオンラインでのご参加に向けて事前にpdfファイルにて資料をお送りしますので8月23日までにお申し込みください。
 
【講  師】 
富士見ユキオ
開業カウンセラーとして、34年目。
夫婦カウンセラー、ファミリーセラピスト
臨床心理士
ファミリービジネス・アドバイザー資格認定保持者
交渉アナリスト1級 日本交渉協会認定
相続アドバイザー協議会認定会員
ニュー ヨーク州立大学卒業(人類学部)
米国トランスパーソナル心理学研究所に、
日本人として初めて留学する。MA(修士)
認定プロセスワーカー(日本にプロセスワークを紹介、導入する)
 
 岸原千雅子
臨床心理士、公認心理師
「アルケミア」こころとからだの相談室代表
ファミリービジネス・アドバイザー資格認定保持者
交渉アナリスト1級 日本交渉協会認定
相続アドバイザー協議会認定会員
英国IFA認定アロマセラピスト
お茶の水女子大学卒業(文教育学部)
認定プロセスワーク2ndトレーニング教師
日本ホリスティック医学協会顧問
日本トランスパーソナル学会理事
 
【参 加 費】20,000円+消費税(10%)
  
当日ご参加できない方向けに、セミナー終了後でも、USB&資料の郵送にて、あるいはデータのダウンロードにて、セミナー内容を販売しています。
 
USB(音声データ)&資料購入の場合は、郵送費込で1,800円プラス、
ダウンロード(音声&資料データ)の場合は、手数料(500円)のみのプラスでご提供いたします。
 
 
【お申し込み・問い合わせ先】
インスティテュート・オブ・プロフェッショナル・サイコセラピー
IPP(Institute of Professional Psychotherapy)
IPP事務局(Administration Office)
Mail: 
info@ipp.tokyo
Fax: 03-5570-2860
 
 
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《今後のセミナーご案内》
2024年
9月29日(日)
10月27日(日)
11月24日(日)
12月29日(日)
2025年
1月26日(日)
2月23日(日)
3月30日(日)
 
《開催中の連続講座・ご案内》
「虹の身体と関係性〜相互調律的ウェルビーイングの実現」
2024年3月22日(金)19時スタート!
毎月第4金曜日 19:00〜20:50 全10回
今回の連続講座では、虹の身体を意識的(コンシャス)に
生きる技術を学びます。
特に「相互運動性」にも着目し、虹の身体全体を
見ていきます。
関係性における気調律、相互運動的身体経験が
うまく進むと、それだけで元気や喜びが湧き上がり、
ウェルビーイング(健康と幸せ)が向上します。
体験的ワークもご用意し、ご参加をお待ちしております。
 
 
※セミナー、連続講座とも、USB音声データと資料で、およびデータのダウンロードにてご購入いただけます。(詳細は、お問い合わせください)
 
お問い合わせ・お申込み先 :
インスティテュート・オブ・プロフェッショナル・サイコセラピー
(IPP)事務局
Mail:info@ipp.tokyo
Fax:03-5570-2860
 
 
 
 
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タグ:専門家POP
Posted at 11:47