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2025.10.26開催 「『変わらない』『変わりたくない』心に変容をもたらす鍵〜関係で行う協働ワークスルー(徹底作業)〜」<Zoom>  [2025年10月15日]
2025年10月26日開催
「『変わらない』『変わりたくない』心に変容をもたらす鍵〜関係で行う協働ワークスルー(徹底作業)〜」<Zoom>
主催:インスティテュート・オブ・プロフェッショナル・サイコセラピー(IPP)
 
●このような方へお薦め
深層心理学について学びたい方
セラピーの深淵を学びたい方
 
プロセスワークの日本の第一人者である富士見ユキオ先生と岸原千雅子先生が開催する専門家向けのセミナーのご紹介です。
心理臨床のスキルUpを考えている方にはお薦めのセミナーです。
 
参加を希望される方は、直接主催者へご連絡ください。※ご参加を希望される方は必ず詳細をご確認ください。
 
_____
       主催者からのメッセージ   _____
 
1)深層心理学的セラピーは、「心の変容」を目的とします。
 
変容とは、心の「表面的改善」ではなく「深層における質的変化」を指します。
 変容が生じると、私たちは持続可能な癒し、成長、成熟、救済、解放を経験します。
 
しかし、それは簡単ではありません。
 なぜなら心には、「従来」のバランス、あるいはホメオスタシス(恒常性)を、維持しようとする力が、強烈に働くからです。
 たとえそのバランスが「病的」であったり、「マイナス」であったりしても、です。
 
2) 私たちは「なじみの不安」を、「変容の不安」よりも優先します。
 
変容の不安は、「なじみのない未知への恐怖」を喚起します。
 それを避けるために、従来の負の心的バランスに戻ろうとします。
 
心の癒し、回復、成長、成熟、救済、解放などを求めて、せっかくセラピーにやってきたのに、それまでの心のあり方に戻る / 留まることを(無意識裡に)選択してしまう。
 人生が停滞し、行き詰まってしまうのに。
 
3) 精神分析医のW.ビオンは、心の変容には、それがたとえ肯定的なものでも、「破局(カタストロフィー)」が伴う、と考えました。
 
ですので、セラピストは、それがクライエントにプラスの変化をもたらすものであっても、変容にまつわる不安、痛み、恐れに、意識的(conscious)であることが必要です。
 
4) C.G.ユングは錬金術を参考に、トランジション(変容)には、心の「死と再生」の過程が必須であると述べました。
 
心の、とはいえ「死」が伴いますから、心的変化には、破局や解体のプロセス、それへの恐怖、不安、苦痛があって当然です。
 
こういった点に自覚および配慮がなければ、深層における心の質的変化は、阻まれ、抵抗にあうでしょう。
 
5) 「ワークスルー(work through)」は、「徹底操作」と"意訳"されてきました。 
 
"work"は「作業する」、"through"は「通って、貫いて、経過して」を意味します。
 
"work through"の文字通りの意味は、「心の作業をやり抜く、やり続ける」ですが、深層心理学では徹底操作と訳されてきました。
 
6) 「心を操作する、それも徹底的に」と言われると、とても嫌な印象を抱くのではないでしょうか?
 
私たちが、そうでした。
 
プロセスワークやタオイズム(老荘思想)を大事にしてきた私たちは、「自然(ナチュラル)」「プロセス」を信奉してきました。
 精神分析の「徹底操作」や " 錬金術 “ に影響されたユング心理学の「反自然(contra-naturam)」という言葉には、不快や違和を覚えていました。
 
7) しかし、浅はかでした。
 
錬金術師にとっての「自然」は、" 未熟な原初物質あるいは原初的状態(prima materia)" を指しますが、そこから " 真の黄金(sol philosophorum)"を作るには、自然の流れを『反転』させ、原初物質を変容させる必要があります。
 
「反自然」は、" 原初=低次の自然 " 状態にあるものを、意志 / 意図を持って『反転』させ、" 高次の自然 " を生むうえで不可欠です。
 
8) ユングにとって"自然"とは本能 / 集合的無意識、一方"反自然"とは、そこに能動的に参画することです。
 
彼は、低次元の自然(=集合的無意識)に受動 / 盲目的に流されることなく、それと意識的に向き合い心を錬金する過程を、個性化や自己実現と呼びました。
 
心の変容、錬金、個性化には、反自然や徹底操作が必要です。
 
9) 「徹底的」とは、「中途半端でなく、隅々まで / 余すところなく」を意味します。
 
「操作」は「あやつって動かすこと」です。
 この場合の操作は、「マニピュレーション(小細工、ごまかし)」ではなく、「マネージメント(管理、運営、統御)」を意味します。
 (注:D.W.ウィニコットは、心理セラピーにおけるマネージメントの必要性を説きました。セミナーで考えましょう)
 
10)「徹底操作」は、「低次元の心が、高次元の心へと変化するように、プロセスを余すところなく注視し、マネージメントする心の作業」です。
 
それは骨の折れる作業ですが、心に黄金をもたらすでしょう。
 
そうしたセラピーに、弁証法的行動療法、マスターソン・アプローチ、対象関係論などがあります。
 
11) いま述べたワークスルーは、セラピストとクライエントの『協働』で進められます。
 
なぜでしょうか?
 
『クライエント-セラピスト関係』が、クライエントの「従来」の心的バランスを変化させず " 維持 " する要因になっているケースが、少なくないためです。
 これは、「関係療法」の見解です。
 関係療法は、心的変化の障壁を、クライエント"だけ"に求めません。
 クライエント"1人"に、徹底操作を要求しません。
 
12) 対象関係論のベティ・ジョセフの例から考えます。
 
彼女は、サド-マゾ(SM)的に凝り固まった心のバランスを解決したい、と訴えるクライエントとのセラピーを行っていました。
 
クライエントの状態が良くなり始めると、なぜかジョセフは、ほんの少しですが、いつもより「懲罰的」な物言いになっていたといいます。
それはクライエントの "マゾ的側面の期待" に沿う発言です。
セラピストが無意識裡に "サド" 的になり、クライエントの "マゾ的希望"に応じることで、クライエントの「従来」のサド-マゾ的心のパターン維持に、加担していたと述べます。
 
14) ユング派分析家のトマス・キルシュは、セラピーで夢分析を行う前に、夢を夫に聞かせる女性クライエントに、注意を促しました。
 
事前に誰かに夢を話してしまうと、心のエネルギーの漏出になる。それでは、心に変容は生じない。
変容を促すエネルギーを錬金術の容器(心の容器)に溜めるために、セラピーに来るまで夢を誰にも話さないように、と彼女に忠告します。
錬金術を参照するユング派のセラピストとしては、もっともな発言です。
 
が、そのクライエントは、「勝ち負け」「誰が主導権を握るか」という心の囚われ、心のパターンに苦しんでいました。
にもかかわらず、そのクライエントに対してキルシュは、無意識裡に" 主導権 " を取ろうとしていたのです。
 
彼は、ユング派の正統的やり方にこだわることで、クライエントの心の病的バランス〜「誰が主導権を握るか」「勝ち負け」〜の維持に盲目的に加わっていた、と自己省察しています。
 
15) ジョセフの場合も、キルシュのケースも、"クライエント-セラピスト関係" の中で、クライエントの『従来』の心のバランスがキープされています。
 
関係療法の観点からすると、クライエントのプロセスだけに注視することは、セラピストが、ある場合にはクライエントのSMの心的パターンに、別の場合はクライエントの主導権をめぐる心的バランスの維持に、無自覚に加わることになります。
ですので、セラピストとクライエントが「協働」して、2人の関係について、徹底的に操作する必要があるのです。
 
16) 「ワークスルー」や「反自然」のためのツールが、深層心理学の「転移」「逆転移」「投影同一化」「エナクトメント」、カップルセラピーや家族療法の「システム論」「メタ認知」、交渉術の「ウィン-ウィン交渉」などです。
 
セミナーでは、そうしたツールをふんだんに活用して、凝り固まって変化しない心への、有益なアプローチについて学びます。
 
17) 変化しない心は、複雑性 / 発達性トラウマ、ACE(小児期逆境体験)、解離、DV、重篤な依存症、共依存症、パーソナリティ障害、強迫神経症といった心の核心にあります。
 
セミナーでは、その核心に働きかけ、心に変容をもたらす具体的取り組みについて、初歩からお伝えします。
最新の知見についても、ご紹介します。
それは心を活性化し、あなたにみずみずしさ、柔軟性、豊かな充足感をもたらすでしょう。
 
18) 「『変わらない』『変わりたくない』心に変容をもたらす鍵〜関係で行う協働ワークスルー(徹底作業)〜」にご関心のあるセラピスト、カウンセラー、コーチ、教師、グリーフ・ケアワーカー、コンサルタント、ファミリービジネスの専門家、福祉や医療関係者のご参加を、お待ちしています。
 
このテーマにご関心のある一般の方、初心者の方のご参加も大歓迎です!
  
※当日セミナーにご参加できない方は、USBと資料の形でセミナー内容をご購入いただけます。
※データのダウンロードにて、音声&資料をご購入いただくことも可能です。
※SNSなどを通じて、お知り合いの方に、このセミナーをご紹介いただけると幸いです。   

【開催日時】2025年10月26日(日)10:00~17:00 開場:9:50
  
【開催方法】zoomオンライン会議での開催になります
(参加お申し込みの方に詳細をお伝えします)
 
ご自宅のPCやタブレット、スマートフォンなどからのオンラインでの受講が可能です。
※zoomオンラインでのご参加に向けて事前にpdfファイルにて資料をお送りしますので10月24日までにお申し込みください。
 
【講  師】 
富士見ユキオ
開業カウンセラーとして、35年目。
夫婦カウンセラー、ファミリーセラピスト
臨床心理士
ファミリービジネス・アドバイザー資格認定保持者
交渉アナリスト1級 日本交渉協会認定
相続アドバイザー協議会認定会員
ニュー ヨーク州立大学卒業(人類学部)
米国トランスパーソナル心理学研究所に、
日本人として初めて留学する。MA(修士)
認定プロセスワーカー(日本にプロセスワークを紹介、導入する)
 
 岸原千雅子
臨床心理士、公認心理師
「アルケミア」こころとからだの相談室代表
ファミリービジネス・アドバイザー資格認定保持者
交渉アナリスト1級 日本交渉協会認定
相続アドバイザー協議会認定会員
英国IFA認定アロマセラピスト
お茶の水女子大学卒業(文教育学部)
認定プロセスワーク2ndトレーニング教師
日本ホリスティック医学協会顧問
日本トランスパーソナル学会理事
 
【参 加 費】20,000円+消費税(10%)
  
当日ご参加できない方向けに、セミナー終了後でも、USB&資料の郵送にて、あるいはデータのダウンロードにて、セミナー内容を販売しています。
 
USB(音声データ)&資料購入の場合は、郵送費込で1,800円プラス、
ダウンロード(音声&資料データ)の場合は、手数料(500円)のみのプラスでご提供いたします。
 
 
【お申し込み・問い合わせ先】
インスティテュート・オブ・プロフェッショナル・サイコセラピー
IPP(Institute of Professional Psychotherapy)
IPP事務局(Administration Office)
Mail: 
info@ipp.tokyo
Fax: 03-5570-2860
 
 
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《今後のセミナーご案内》
2025年
11月30日(日)
12月28日(日)
2026年
1月25日(日)
2月22日(日)
3月29日(日)
 
《連続講座ご案内》
「ロバート・キヨサキとケン・ウィルバーに学ぶ お金と意識のトランスパーソナル発達心理学 〜真のファイナンシャル・ウェルビーイングを目指して〜」
 開催日:2月28日(金)スタート!
毎月第4金曜日 19:00〜20:50、全10回
(3回目、4月25日からのご参加も歓迎いたします!)
 
・お金の学びを心の成長につなげること。
・心の発達によって、お金との健康でサステナブルな関係を育むこと。
・心とお金との間に、調和、好循環、価値創造を生むこと。
以上を目的に、お金に関するマインドの成長にはロバート・キヨサキを意識の成長・発達にはケン・ウィルバーを参照して、よりホリスティックな、ファイナンシャル・ウェルビーイング達成を目指します。
 
お問い合わせ・お申込み先 :
インスティテュート・オブ・プロフェッショナル・サイコセラピー(IPP)事務局
Mail:info@ipp.tokyo
Fax:03-5570-2860
 
 
 
 
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Posted at 12:10