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2020.8.23開催「『切り離された自己(disowned self)』の心理学 ~過剰適応からの回復~セミナー」  [2020年08月03日]
2020年8月23日開催
『切り離された自己(disowned self)』の心理学
 ~過剰適応からの回復~」セミナー<東京>
主催:インスティテュート・オブ・プロフェッショナル・サイコセラピー(IPP)
 
●このような方へお薦め
過剰適応に関心のある方
過剰適応のクライエントを担当しているセラピスト、カウンセラーの方
 
 
プロセスワークの日本の第一人者である富士見ユキオ先生と岸原千雅子先生が開催する専門家向けのセミナーのご紹介です。
今回のセミナーは過剰適応について学びます。過剰に周りに気を使いすぎて悩んでいる方の対応を学びます。
過剰適応に悩んでいる方や、臨床に活かしたい方は、ぜひ、ご参加ください。
今回のセミナーは、Zoomオンライン会議での開催となります。
 
お申し込みは先着順です。
参加を希望される方は、直接主催者へご連絡ください。
 
_____
       主催者からのメッセージ   _____
 
 
1)カウンセリングで訴えの多い心の悩みに、「過剰適応」があります。
 
相手の気分を害することや、組織にとって面倒になるような言動を極力控え、場や集団の空気、人の期待に、自らを過剰に合わせ、率先して同調する。
 
それが「過剰適応」です。
 
自分の利害や都合、感情、本音を、瞬時に切り捨て、「本当の自分」を、放置しているのが特徴です。
 
2)周囲の期待、高評価に沿うようにいい人になって、一生懸命に先回りし、相手や場に適応する。
 
これが過剰になると、疲弊して心が折れたり、うつになったりしかねません。
 
他人から嫌な奴、つきあいが悪い人、残念な人と思われるのが嫌で、あるいは不安で、ついつい無理をして必要以上にニコニコ明るくふるまい、大丈夫なふりをしてしまいます。
 
怖いのは、周りに受け入れてもらえず、のけ者にされて、(1人)ボッチになること。
 
排除されることを恐れ、居場所がなくなることを、恥ずべきこと、みっともないこと、と思い込んでいたりします。
 
(注:「恥」は、過剰適応の中核にあるテーマです。セミナーで取り組みます)
 
3)こうしたことの背景には、「自分によって切り捨てられた本当の自分」の存在、課題があります。
 
しかし、切り捨てられた自分に気づくことは、まずありません。
 
何か変だな、と、どこかで感じたりすることはあっても、この違和感、不快感をすぐさま脇に追いやり、なかったことにします。
 
代わりに、明るく元気な自分に戻ろうとします。気分を高揚、躁転、興奮させることで。
 
栄養ドリンク、ファッションサイト、音楽、セックス、買い物、スピード、などなどが、そのスイッチです。
 
4)が、何にも増して気分を上げ、機嫌を良くしてくれるのは、「人や組織からの高評価、ほめ言葉」です。
 
人から持ち上げてもらうのは、何よりも欲しい栄養剤。
 
評価の中心が、自分(の内側)にはなく、他人や組織の側(外側)にあります。
 
そのため、つい、人の顔色をうかがったり、キョロキョロとまわりの様子を気にせずにはいられません。
 
自分(の内側や心)には意識が向かず、そのため、自分の本音や気持ちについて考えることができません。
 
しかし、何かうまくいかないことがあると、脊髄反射的に自分のせいにします。
 
なぜなら、波風を起こすくらいなら、自分が犠牲になる方がましだからです。
 
5)人や組織の評価を気にし、当てにしたのは自分ですが、ときに、心の中でそれがいつの間にか逆転して、人や組織に自分が支配、監視され、縛りつけられているような錯覚に陥って、苦しくなることがあります。
 
しかし、人の期待や評価に添わないと、切り捨てられ、見捨てられ、バカにされかねない恐怖妄想をリアルに抱いているため、必死になってガンバッて、走り続けます。
 
高評価、好評判を得るためです。
 
6)なぜなら、人の期待に添うことで得られる高評価、ほめ言葉、「いいね」の数は、気分を上げる最高の「ドラッグ(薬物)」だからです。
 
それらは、過剰適応する人を、ハイにし、ワクワクさせ、うっとりとさせます。
 
一方、これが叶わない場合、気分が落ちて、とたんに不機嫌になります。
 
この状態が、うつ病と誤解されることがあります。
 
それは、医学的うつ病ではなく、心理的あるいは対人関係上のうつ状態です。
 
6)うつ状態に陥って苦しいときにすることは、またガンバルことです。
 
ハイになって、ワクワクし、アゲアゲ気分に戻るためです。
 
そこには、依存症のマインド・セットが潜んでいます。
 
過剰適応の人は、依存症的気分の上がり下がり・悪循環にハマる傾向があります。
 
それは、心の生活習慣病です。
 
ですので、過剰適応との適切な取り組みには、依存症や共依存症への視座が欠かせません。
 
7)過剰適応する人は、人に支配、監視されている受け身の犠牲者であるように感じますが、相手から高評価、好評、ほめ言葉を得るようにウソをついたり、知ったかぶりをしたりして、相手を巧妙に操作、コントロールするところがあります。
 
表向きには無力感、無能感、無価値感にさいなまれますが、自分が相手を操作できると妄想する万能感、英雄(ヒーロー、ヒロイン)感を隠し持っていたりします。
 
これは、たとえば、親の関係の悪さ、機能不全を自分が何とかしないといけない、と短絡的に思ってしまう小さな子どもの英雄感、全能感に端を発します。
 
このタイプの子どもは、家族療法で「IP」と呼ばれます。
 
(注:家族療法のIPと過剰適応とのつながりについては、セミナーでお伝えします)
 
8)切り捨てられ、見捨てられる自分は、"disowned self(DS、自分によって見限られ、縁を切られた自己)"、あるいは"not-me(自分でない自分)"です。
 
過剰適応する人は、DSまたはnot-meに関することで、苦しんでいます。
 
なぜなら、切り捨てられた私こそ、「本当の自分」だからです。
 
本当の自分が追いやられて、いなくなっているのですから、苦しくて当然です。
 
人生の道に迷っていても、不思議ではありません。
 
9)本当の自分が失われているため、過剰適応がうまくいき、仕事で成功しても、活躍しても、プロジェクトをやり遂げても、自分が満足しているのか、達成感を感じているのか、よくわかりません。
 
適応がうまくいかなかった場合だけでなく、いやむしろうまくいった場合も、やったことがよかったのか、悪かったのかという疑問が、不快さや違和感とともに、こびりつくように残ります。
 
10)そして過剰適応には、もっとも理解されにくく、扱うのが難しいポイントが、1点あります。
 
ここまで過剰適応について、会社、組織、学校といった「外的」なもの、外側に評価されよう、期待に添おうとして行うもの、といったニュアンスで書き進めてきました。
 
それは誤りではありませんが、実は「内的」な期待、評価、価値が大きくかかわっています。
 
ここを見誤ると、過剰適応からの癒し、回復、変化は、大変難しくなります。
 
11)切り捨てられ、見捨てられた"disowned self"あるいは"not-me"は、他の誰からでもなく、ことあるごとに、「自分」によって、何度も何度も排除され、遺棄され、放置されてきたのです。
 
にもかかわらず、この「切り捨て、遺棄する自身の存在」に気づくことは、大変困難です。
 
自分ひとりで、私を見捨てる自分を見出すことは、至難の業です。
 
関係療法を通じた他者からのサポートが欠かせません。
 
12)統合失調症治療の名人と言われた、H.S.サリバンは、「いい自分(good-me)」だけでなく、「悪い自分(bad-me)」との取り組みも、それほど難しくはない、と考えました。
 
しかし、「私でない私(not-me)」への関わりは、容易ではないと述べています。
 
どうしてでしょうか?
 
「悪い私」と、「私でない私」とでは、何が違うのでしょうか?
 
あなたは、どう思いますか?
 
13)「いい私」も、「悪い私」も過剰適応の<傘下>にあります。
 
一方、「私でない私」は、過剰適応の<外>にあります。
 
この<外部>にある「私でない私」が、過剰適応からの癒し、回復、変容の鍵です。
 
14)「私でない私」「自分によって縁を切られた私」に関して、このセミナーでは、(a)関係療法や、(b)シャーマンの「魂の回復(soul retrieval )」の視座を参考にします。
 
魂の回復とは、切り離されたり、見失われたり、疎外されたりした魂(の一部)を取り戻す、シャーマンの伝統的技法です。
 
それをそのまま使うことはできませんが、その視座や技法の一部は、とても有益です。
 
(注:なぜそのまま使うことが推奨されないかについて、セミナーでお伝えします)
 
15)今回、過剰適応からの回復や癒し、変容について取り組みます。
 
そのためには、自分によって無意識裡に切り離された本当の自分を回復すること、縁を切られた自分との関係を取り戻すことが欠かせません。
 
そこで必要となるのは、周囲や人の顔色といった「外側」だけでなく、心の「内側」に目を向けること、また「関係」に着目することです。
 
16)これが的確な形で進むと、過剰適応していた人は、本当の自分を取り戻し、人生の手綱(たずな)を握ることができるようになります。
 
エネルギー、自信、確かさのある、実の詰まった等身大の自分を育成していくことが可能になります。
 
このセミナーでは、切り離された自己と過剰適応からの回復、癒し、変容にご関心のある心理カウンセラー、ケースワーカーなどの援助職や、専門家の方および一般の方、初心者の方、そしてあなたのご参加をお待ちしています。
 
このテーマで悩み、苦しみ、課題を抱えている人は少なくありません。
コーチ、コンサルタント、アドバイザーなどの専門家にも学んでいただきたい内容です。
 
開催方法:Zoomオンライン会議での開催になります(参加お申し込みの方に詳細をお伝えします)
ご自宅のPCやタ ブレット、スマートフォンなどからのオンラインでの受講が可能です。
 
※USB+資料の形で、遠方の方にも、セミナー内容を販売しています。 当日セミナーにご参加できない方も、USBと資料の形で、セミナー内容をご購入いただけます。
※お知り合いの方に、このセミナーをご紹介いただけると幸いです。
 

【開催日時】2020年8月23日10:00~17:00(開場9:50)
  
【開催方法】
・Zoomオンライン会議での開催となります。
(参加お申し込みの方に詳細をお伝えします)
・ご自宅のPCやタブレット、スマートフォンなどからのオンラインでの受講が可能です。
Zoomオンラインでの参加に向けて、事前にテキストをpdfファイルでご送付いたしますので、申し込みを8月21日(金)までにお済ませください。
 
【講  師】 
  富士見ユキオ
    開業カウンセラーとして、31年目。
    夫婦カウンセラー、ファミリーセラピスト、
    臨床心理士
    ファミリービジネス・アドバイザー資格認定保持者、
    交渉アナリスト1級 日本交渉協会認定、
    相続アドバイザー協議会認定会員、
    ニューヨーク州立大学卒業(人類学部)、
    米国トランスパーソナル心理学研究所に、
    日本人として 初めて留学する。MA(修士)。
    認定プロセスワーカー(日本にプロセスワークを紹介、導入する)
 
 岸原千雅子
    臨床心理士、
    「アルケミア」こころとからだの相談室代表。
    ファミリービジネス・アドバイザー資格認定保持者、
    交渉アナリスト1級 日本交渉協会認定、
    相続アドバイザー協議会認定会員、
    英国IFA認定アロマセラピスト、
    お茶の水女子大学卒業(文教育学部)。
    認定プロセスワーク2ndトレーニング教師、
    日本ホリスティック医学協会理事、
    日本トランスパーソナル学会理事。
 
【参 加 費】20,000円+消費税(10%)
 
*USB+資料の形で、遠方の方にも、セミナー内容を販売しています。
 
【お申し込み・問い合わせ先】
インスティテュート・オブ・プロフェッショナル・サイコセラピー
IPP(Institute of Professional Psychotherapy)
IPP事務局(Administration Office)
Mail: 
info@ipp.tokyo(メールアドレスが変わっています)
Fax: 03-5570-2860
 
 
**********************************************
《今後のセミナーご案内》
 9月27日(日)
 10月25日(日)
 11月29日(日)
 12月27日(日)
 
 
《新・連続講座のご案内》
 
☆「家族のサステナビリティ
~家族システム論とポストモダン、その対話とゆくえ~」
 
開催日:8月7日(金)スタート
毎月第1金曜日、19:00~20:50、全10回
 
家族のサステナビリティ(sustainability、持続可能性)
についての連続講座です。
21世紀の家族のサステナビリティについて、
従来のシステム論とポストモダンの対話、
ソフト・スキルと超ソフト・スキルを総合し取り組みます。
 
 
《開催中の連続講座・ご案内》
 
☆「多次元的リベラルアーツと解放の心理療法」
2019年11月22日(金)スタート・開催中
毎月第4金曜日、19:00~20:50、全10回
 
◎今話題になっているリベラルアーツを、多次元的に、
すなわち「心、魂、スピリチュアリティ」の視座からとらえ直し、
心と魂とスピリチュアリティの解放と自由について学ぶ講座です。
 
アートセラピーの技法を駆使して、体験的に理解を深めていきます。
 
 
※いずれも、USBと資料の形でご購入いただけます。
(詳細は、お問い合わせください)
 
 
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タグ:専門家一般POP関係療法
Posted at 15:37