2018年9月30日開催
「解離の心理療法
~重複障害をめぐって~」セミナー<東京>
主催:インスティテュート・オブ・プロフェッショナル・サイコセラピー(IPP)
●このような方へお薦め
『解離』に興味のある心理職の方や専門家
プロセスワークの日本の第一人者である富士見ユキオ先生と岸原千雅子先生が開催する専門家向けのセミナーのご紹介です。
参加を希望される方は、直接主催者へご連絡ください。
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主催者からのメッセージ _____
主催者からのメッセージ _____
1)今日、「解離」は、たくさんの人が、多かれ少なかれ負っている心理的課題です。
取り扱いが、大変難しく、癒しや回復、変容が生じにくいテーマです。
今回、約1年ぶりに解離を取り上げます。
臨床実践から新たに得た経験と知見をもとに、セミナーを開催します。
2)解離は、解離性障害に典型的な形で現れます。
が、それだけにとどまらず、アルコールや薬物、買い物、セックスなどの各種依存症、共依存症、DVやIPV(親密なパートナによる暴力)、自己愛性および境界性パーソナリティ障害などとの「重複障害」となって生じます。
そのため、取り組み、癒し、回復、変容が非常に困難です。
にもかかわらず、現代人の心理テーマとして、潜在していることが少なくありません。
3)今から約30年前に、臨床場面で解離現象とはじめて出会って以来、私たちはその取り組みに苦心してきました。
解離に対し、傾聴、夢ワーク、ボディワークなどを通じて、いい形でとり組めた、という経験はとても少なかった。
解離は、そうした従来の教科書通りのやり方では、太刀打ちできませんでした。
4)そうではなく、セラピスト-クライエント間における、ときに激しい、ときに困難なやり取りを通じて、何とかやってきた・やってこれた、乗り越えられた、というのが実感です。
泥臭い汗をかくワークが、節目節目で不可欠となります。
5)解離は、心が分解され離れてしまっている現象です。
解離されている心は、夢ワーク、イメージワーク、ボディワーク、ロールプレイだけでは、癒し、回復が起きにくい。
なぜなら、分解された心には、離ればなれになった心の両側を結ぶ「架け橋」がないからです。
この架け橋になるのが、<セラピスト-クライエント関係>です。
心の分断の癒し、回復、変容には、解離を患っている当人とは別の人との関係が必要です。
他の人の心を、借用しなければなりません。
(注:これが、私たちが関係療法を推奨する理由の1つです)
6)架け橋になり得るセラピスト-クライエント関係とは、なんでしょうか?
どういったものでしょう ?
(A)転移ー逆転移、
(B)投影同一化、
(C)エナクトメント、です。
あなたは、こういった関係についてご存知ですか?
セミナーで、解離との取り組みの<核>として、これらについて詳しくお伝えします。
関係性に関するこの3つの見方は、各種依存症、共依存症、パーソナリティ障害、DVやIPVとの取り組みにも、大変有益です。
プロフェッショナルな取り組みをご紹介します。
7)解離と出会うまで、私たちはセラピーにおけるアウェアネス(気づき)について勘違いしていました。
たとえば、アウェアネスがあれば、解離にも自ずと癒し、回復、変容が生じる、と思い込んでいました。
が、それは誤りでした。
8)解離の人と カウンセリングを行ったとしましょう。
その人は、解離があるにもかかわらず、(大変困難なのですが)ときに自分の解離についてアウェアネス(気づき)を持つことがあります。
が、カウンセリング室を一歩出ると、その気づきを途端に忘れてしまう、といったことがよく起きます。
面接室やワークショップでは、ある種の気づきを得るものの、それが根づかない。
なぜでしょうか?
詳しくは、セミナーでお伝えします。
(注:ここは1番の要所です。詳しくご説明します。セミナーを楽しみにしてください)
9)ヒントを1点だけ書くと、気づきではなく、自我(=マインド・心)の修復が必要・必須だからです。
解離がある場合、自我・マ インド・心は、分解され離れてしまっています。
アウェアネスがもたらされたとしても、解離による自我が修繕されていない場合、アウェアネスは(その自我に沿って)同じように分裂させられてしまうのです。
自我が修復されていない場合、アウェアネスによって、依存症が生み出されてしまったり、強化されてしまう、といった、マイナスなプロセスが生じることさえあります。
解離は、アウェアネスだけでは自然治癒しません。
(注:アウェアネスと同じことは、「深さ」についても当てはまります。
心を、どんなに深く掘り下げても、解離に癒しや変容が起きることは、まずありません)
関係療法が、不可欠です。
10)さて、解離とスプリッ ティング(分割排除)は、どう異なるのでしょか?
また、現代の解離と、フロイトの時代の乖離(かいり)には、どういった違いがあるのでしょう?
この2つは、よく聞く質問です。
詳しくは、セミナーでお伝えします。
が、ここでは1点のみ述べます。
スプリッティングは、パーソナリティ障害の心によく見られます。
解離でもスプリッティングでも共に、心における(A)自分と(B)他者あるいは世界イメージが、割れています。
が、スプリッティングにおいては、(A)自分ではなく、(B)他者や世界の側の分割に意識が向き、他者や世界を、悪意がある、迫害的、攻撃的、などとみなすプロセスが表出しやすい。
一方、解離においては、方向が逆転 します。
11)岡野憲一郎氏によると、たとえば性的意図を持った人に接近されると、解離のある人の場合、心の中から性的に奔放な人格が自然発生してきて、その状況を対処しようとします。
性的意図を持った人(=外界からのストレス)に対応するために、その誘いに迎合する・してしまうのです。
ストレスを受けると、解離のある人の心には、緊張が走り、固まります。
その状態を何とかしようとする脊髄反射的対処が、迎合なのです。
(相手や世界の側でなく)自分・自我の内面の側にストレスを受け入れ、その場をしのごうとするのです。
なぜそうするのか、どうしてそうなるのかですって?
理由は、それが心を守る、何とかする防衛だからで す。
12)そうせざるを得ないのは、自分・自我が割れてしまっているからです。
解離について取り組まなければ、自傷行為ともいえるそうした行動およびその行動を生む認知や思考に癒しや変化、変容をもたらすことは困難です。
もっと難しいのは、解離のある人が、解離とスプリッティングの両方を抱え、重複障害を患っている場合です。
13)もしあなたが、夢ワークやボディワークや個人セラピー、個人コーチングを、何年にもわたって受けているにもかかわらず、癒しや回復や変容が生じていないとしたら、解離の存在を疑ってみるといいかもしれません。
わたしたちは、解離について知るまで、随分と遠回りをしました。
解離について理解 した今でも、その癒しや回復、変化の道は長く困難です。
が、以前よりも格段の確かさをもって、現代人の多くに潜んでいるこの心理テーマと、とり組めるようになっています。
その極意を、さまざまなケースを紹介しながら、お伝えしていきたいと考えています。
※今回のセミナーでは、解離について取り上げます。
解離に関する良質はケースをもとに、具体的に学びます。
ロールプレイなども取り入れ、経験を通して、解離との取り組みを身に着けます。
このテーマにご関心のある専門家の人、専門家をめざす人、また、一般の人、初心者の人のご参加をお待ちしています。
※初心者の方、一般の方のご参加も、心から歓迎いたします。
※USB+資料の形で、遠方の方にも、セミナー内容を販売しています。
当日セミナーにご参加できない方も、USBと資料の形で、セミナー内容をご購入いただけます。
※お知り合いの方に、このセミナーをご紹介いただけると幸いです。
【開催日時】2018年10月28日10:00~17:00(開場9:50)
【会 場】東京都内(詳細はお申込みいただいた方にお知らせします)
【講 師】
富士見ユキオ
開業カウンセラーとして、29年目。 夫婦カウンセラー、ファミリーセラピスト、
臨床心理士
ファミリービジネス・アドバイザー資格認定保持者、
交渉アナリスト1級 日本交渉協会認定、
相続アドバイザー協議会認定会員、
ニューヨーク州立大学卒業(人類学部)、
米国トランスパーソナル心理学研究所に、日本人として初めて留学する。
MA(修士)。
認定プロセスワーカー(日本にプロセスワークを紹介、導入する)
岸原千雅子
ミンデル夫妻認定プロセスワーク セカンド・トレーニング教師、
臨床心理士、
ファミリービジネス・アドバイザー資格認定保持者、
交渉アナリスト1級 日本交渉協会認定、
相続アドバイザー協議会認定会員、
英国IFA認定アロマセラピスト、
お茶の水女子大学卒業(文教育学部)
修士、
日本ホリスティック医学協会理事、
日本トランスパーソナル学会理事
*USB+資料の形で、遠方の方にも、セミナー内容を販売しています。
【お申し込み・問い合わせ先】
インスティテュート・オブ・プロフェッショナル・サイコセラピー
インスティテュート・オブ・プロフェッショナル・サイコセラピー
IPP(Institute of Professional Psychotherapy)
IPP事務局(Administration Office)
Mail: ipp@dg8.so-net.ne.jp
Fax: 03-5570-2860
Mail: ipp@dg8.so-net.ne.jp
Fax: 03-5570-2860
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《今後のセミナーご案内》
11月25日(日)
12月23日(日)24日(月・祝)年末集中セミナー
《開催中の連続講座・ご案内》
☆「家族の処方箋~ファミリーの危機再生を家族療法・夫婦療法から学ぶ」
6月1日(金)スタート・開催中
毎月第1金曜日19:00~20:50
全10回(2019年3月まで)
☆「井筒俊彦とビオンに学ぶ神秘主義的心理療法」
3月23日(金)スタート・開催中
毎月第4金曜日19:00~20:50、
全10回開催(2018年12月まで)
☆「ケース(事例/症例)を通して、病態水準を内側から身に着けよう
~関係療法的かかわりをライブ・スーパービジョン&ロールプレイ形式で学ぶ~」
1月11日(木)スタート・開催中
毎月第2木曜日19:00~20:50 全10回(2018年10月まで)
※いずれも、USBと資料の形でご購入いただけます。
(詳細は、お問い合わせください)
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Posted at 17:01