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こころの支援プロジェクト

東日本大震災に対するJACCの取り組みについて

こころの支援プロジェクト ~メンタルケアを通じた復興支援~

『心理カウンセラーを必要としない社会を東北石巻から

2011年3月11日に起こった東日本大震災は、日本中を震撼させました。
これまで経験したことの無いほどの大規模な地震、岩手・宮城・福島・茨城・千葉など各県の沿岸地域を襲った大津波、そして目に見えない恐怖を与えた原子力発電所の事故は、直接被災された方はもちろんのこと、日本で生活している全ての人々に大きな衝撃を与えました。

そのような状態の中、JACCでは2011年6月1日より、
こころの支援プロジェクト~メンタルケアを通じた復興支援~を立ち上げました。この支援プロジェクトは、被災直後の現地での支援活動のほか、被災地を取り巻くすべての方の心のケアを行うことを目的に立ち上げました。

JACCでは、「100年(3世代)を通じて心理カウンセラーが必要とされない社会を築く」ために日々活動しています。
心理カウンセラーの必要とされない社会とは、「将来、カウンセラーの活躍により、カウンセリングの知識、技術が、親が子供に箸の使い方を教えるように、人々の実生活に浸透し、定着することで、人々が相談者という立場でカウンセラーに頼る必要のない、心穏やかに生活できる潤いある社会を実現する」ということです。

この活動は、今の日本の中では他のどこよりも東日本大震災の被害が大きい東北石巻市で行う必要性を実感しています。そして、この活動こそが、心理カウンセラーを会員に持つ我々JACCがやるべきことであり、JACCだからこそ出来る事だと思います。

日本を元気にするためにも、「心理カウンセラーの必要とされない社会を石巻から」実現したいと思っています。

こころの支援プロジェクトではステージごとに復興支援に必要な心理ケア活動に取り組んでおります。



第1ステージの取り組み
JACCでは、第1ステージの取り組みとして、「プロジェクト結(ゆい) コンソーシアム」への参画、そして無料電話相談を継続して実施致しました。

「プロジェクト結(ゆい)コンソーシアム」とは、日本全体が官(政府機関)民(民間団体や個人)や地域の垣根を越え、被災地の創造的復興に知恵とチカラを出し合う。
やがてそれが、失われつつあった日本のコミュニティをより強固にする流れとなる。そうなることを願って立ち上げられたプロジェクトです。

その活動は、被災地のコミュニティ復興と子どもの教育機会の確保に焦点を当て、それを文宇通り日本のみんなで支える活動です。

震災直後よりJACCとしては心理カウンセラーの人材を派遣することで活動に参画しております。
しかし、現地では心理カウンセラーとしてではなく、一人の人間として様々なボランティア活動に従事しながら、
現地の人々の心に寄り添うよう、日常生活のなかで信頼関係を築く活動を行って参りました。




無料電話相談の実施については、JACCのカウンセリングルームにて無料の電話相談を2011年6月より2016年6月30日まで実施致しました。
現在、無料電話相談の活動は停止してりおります。再開する場合、本サイト等でお知らせいたします。



第2ステージの取り組み
JACCでは、こころの支援プロジェクト~メンタルケアを通じた復興支援~の第2ステージの取り組みとして、対面カウンセリングの提供ということで、現地石巻市での「被災地移動式対面カウンセリング」の活動が決定いたしました。

第2ステージへの活動に先駆けて、2012年6月のひと月をかけて、現在の石巻市で心理カウンセリングや心理系のセミナーなどの教育が必要とされているのかを調査致しました。
その結果、必要として待っている方々が多数いることがわかりました。もちろん、各学校等にはスクールカウンセラーが配置されていますが、気軽に利用されることも少ないことも分かり、児童・生徒と同じように被災者である教員の利用も少ないとのことでした。

そのうえ、高校生以上の大人や幼稚園にはスクールカウンセラーがいないため、学校を中心とした地域の大人や保護者、そして未就学児の対応をするカウンセラーが足りないという現実が見えてきました。
また、宮城県の石巻市では、地元のカウンセラーが居ないということも分かってきました。

調査の結果、現地でこれからの必要とされている活動として考えているものは、
キャンピングカーを利用した移動式のカウンセリングルームによる心理カウンセリングの提供と、
プ ロジェクト結の学校サポートの拠点である「石巻フューチャーセンター(市内小学校)」の教室をお借りして、毎月決まった日に話が出来る場所をつくり、そこ に心理カウンセラーが常駐して、非構成的エンカウンターグループや日常に活かせる心理学セミナーを無料で行うことであると分かりました。

そこで、JACCとしては、2014年4月には石巻市在住の方の中から心理カウンセラーが生まれて活動するところまでを目指し、新たな活動を行って参ります。

東日本大震災から1年以上の月日が経った今だからこそ、心理カウンセリングによる心のケアの提供が必要であると考えております。
被災直後から生活を立て直すために現地の皆さんは強い気持ちをもって過ごされてきました。1年が過ぎようやく生きていくための必要な物理的なものが整ってきたところで、頑張ってきた「心の疲れ」を訴える方が出てきました。

第1ステージでの日々の様々な復興支援活動の中で、現地の人々との交流を経て信頼関係を築けるまでになってまいりましたので、ココロの支援プロジェクトとして、

キャンピングカーを利用した移動式対面カウンセリングと、
プロジェクト「結」の活動拠点である石巻フューチャーセンター(市内小学校)を利用した心理ケアに繋がる活動を行いました。



第3ステージの取り組み
こころの支援プロジェクト~メンタルケアを通じた復興支援~の第3ステージの取り組みとしては、地元で活躍できる心理カウンセラーの排出です。

地元に根差した心理ケアを行えるカウンセラーを、地元の方の中から排出し、地元のカウンセラーによる石巻市民の心理ケアを行える状態にまで教育、活動支援を行います。

現地の地元カウンセラーが活躍し、心理カウンセリングが日常生活に浸透していくように支援を続けてまいります。